酸ヶ湯の始まり
『およそ三百年前の貞享元年(1684)横内(現青森市内)に住む狩人
「長内佐ヱ門四郎」が鹿をしとめそこない、その手負いの鹿を追って山へ入った。
それから3日後に発見したが、
傷を負っていたはずの鹿があっという間に岩山を駆け上がり逃げ去ってしまった。
その俊敏さをみて不思議に思い、
付近を探索したところ温泉が湧いているのを見つけた。
その後、その温泉に薬効があることを知り「鹿の湯」と名づけ利用した』
酸ヶ湯温泉にはこのような由来があります。
江戸期より湯治客が多く、
現在の大浴場「熱の湯」の周辺に数ヶ所お湯が湧き出しており、
地元の者がそこに小さな小屋を建て、
山菜取り人や狩人らに温泉を開放していたそうです。
そういった小屋主(湯主)らが協力して組合を設立したのが「酸ヶ湯」の原形となりました。
最初は湯治棟しかありませんでしたが、
その後旅館部等を増改築し現在に至っております。